The Last Day is The Best Day

昨日30日をもって藍は閉店を迎えた。


期待を大きく上回る最終日の盛り上がりはそれは壮絶きわまりなく、とても言葉では表しきれない。
ムッシューにマダムは20年の歴史を感じる、本当にすばらしい一日だとふりかえっていた。
自分にとっても藍の歴史の3分の1以上を支えてきた7年間がとてつもなく貴重で大切なものなのだと真に実感できた。

最終日に運よく席を取れた常連のお客さんたちに一通りサービスし終わり、ムッシューに続いて挨拶に出ると、思いもかけずなじみのお客様から惜しみない拍手と素敵な花束を渡され、普通ならここでお涙頂戴の一つや二つほしいところ、しかしこれをおいしいと思った自分はただ只管にサービストークと感慨にふけっているムッシューとマダムにはげしく突込みを入れるという、半ば芸人魂(これをサービス精神と大くくりにして定義する)を発揮し、大いに会場を沸かせた。

会場を沸かせたと言えば、花束の数々。
最終日に来るお客さんは常連客がほとんどなので、ほぼ100%の確率でみな花束をこしらえてくる。
あの一癖あるマダムにしてこの客ありという、癖のあるお客さんたちが趣向を凝らして用意してくる花束はそれは圧巻である。しかし、その中にあってムッシューとマダムと一番近くで一番長く時間を過ごした自分の仕込んだ花束は圧倒的にNo.1であった。
それは花束の域をとうに超えていたし、自分で言うのもなんだが、内容も芸術的センスも抜群だった。

みんなで主役の二人を囲んで大盛り上がりの店内。その中に加わって自分も一緒になって盛り上がりたいところだがそこはぐっとこらえて後片付けを完璧にこなす。

その後、従業員と最後まで残ったお客さんたちのために一人で最後の料理を支度。
7年間藍で教わった集大成として10人前を30分、デザートまで含めて全8品、お酒にはポルトガルから持ち帰ったとっておきの赤ワインを用意した。

このパーフェクトなパフォーマンスに自分も満足はさることながら、皆泣いて喜んでくれたこと、師匠が一番弟子だと認めてくれたこと、それがなによりであった。

サービスの精神は、このような業界だけではなく、人間と人間のつながりにおいて必要不可欠なものであり、これこそが人生を豊かにするものだと改めて実感した。
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  by gstomach | 2005-01-31 02:57 |

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